こんばんは。校條友紀子です。
ようやく1ヶ月遅れで顧問先管理組合の定期総会が開催できました。
多くのマンションの管理規約では新会計年度開始以後2ヶ月以内に総会開催とされています。
このマンションも同じです。
今回の新型コロナウイルスの影響で、法務省より開催延期が認められました。
しかし現役員にとってはコロナ対策といえども「早く任務から逃れたい」と思うのが本音でしょう。
その気持ちが痛いほどわかりつつも、総会を延期するか・・・
三密を避けて緊急事態宣言中に理事会や総会を開催するのか・・・
初めての経験なので顧問として本当に悩みました。
理事会としての考えも割れて、本当に困りました。
結論、1ヶ月遅れ(例年は5月開催)で6月17日に開催することができました。
【コロナ禍総会で実施したこと】
- できるだけ実参加を辞退していただくよう案内書を作成した
- 議案書には「これでもか!」というほど説明を多く付け加えた
- 実参加を辞退していただくために議決権行使書の提出を丁重に推奨した
- 実参加を辞退していただくのだから、議案について質問書の受け入れ態勢をとった
- 引継ぎが円滑に行われるために次期役員には実参加を呼びかけた
- 参加者は手洗い、検温、消毒、マスク着用を条件とした
【結論】
- 実参加者は現役員と新役員に加え、2人の実参加でした。
- 役員は通常より1ヶ月長く任務についたわけです。(お疲れ様でした!)
【勘違い多し】
多くの所有者は、書面決議が容易にできると誤認識していること。
区分所有法における「書面決議」は簡単ではないことを先に断言しておきます。
なぜなら2段階の審議があるからです。
●第1審議・・・書面決議による方法自体に賛否を問う必要があり、全員の賛成が必要であること(ハードル高)
●第2審議・・・ハードルの高い第1審議を経て、やっと具体議案を書面決議できるのです。
多くの人はこの第2審議でいきなり書面決議が可能だと誤解しています。
もちろん、超小規模マンションや団結力の強いマンションでは成立するかもしれませんが、
昨今では、
- 不在区分所有者(外部所有者)の増加
- 相続争いが続行しており誰が相続人かわからない空家
- 高齢化、認知により意思表示できない
が益々深刻化していくことでしょう。
「棄権」(無反応)が1人もいないマンションが理想ですが、
現時点でもそのようなマンションは珍しいケースなので今後はさらに書面決議が難しくなるでしょう。
私のオススメとしては、総会開催です。
実参加が難しいケースは委任状や議決権行使書でカバーするのが良いでしょう。
大半の議案は出席議決権の過半数で可決しますから、
これを遂行するのが今のところ無難です。
今回のコロナ禍により、法規制も緩和するかもしれませんね。
管理組合の運営が区分所有者にとってストレスにならないよう祈るばかりです。
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