本日は顧問先マンション管理組合Pで臨時総会。
ここでは、全戸数分の町内会費を管理費会計から支払っています。
実質的に強制加入、強制徴収です。
★Pの管理規約はどうなっているのか?
Q:町内会費の規定はなく、いたって標準的(国の雛形)
★Pの区分所有者は今後どうしたいのか?
Q:数年前から、町内会を個別に脱退したい区分所有者が増え、
実態が浮き彫りになりました。
★なぜ脱退したいのか?
Q:簡単に言えば、
- 役割負担が大きい
- 入会のメリットを感じない
費用の面では、支払っている感覚がありません。
強制的に全戸数分を一括払いしているのですから、無理もありません。
★で、どうなったのか?
Q:理事会で、アンケート調査行い、1年かけて協議した結果、
管理組合として脱退し、希望者のみ個別加入となりました。
もちろん別会計となります。
★町内会は防災・防犯・高齢者見守りの面ではどうか?
Q:1年かけて調査したところ、
防災・防犯・高齢者見守りに関しては管理組合に十分期待できる
し頑張りたい、という意見が大多数でした。
先月は全戸向けに説明会を実施。ここでは賃借人にも参加を呼びかけました。
そして本日、臨時総会の運びとなりました。
シビアに言うと、総会決議は必要ありません。正当な軌道修正ですから、
来期事業計画から町内会活動を外し、町内会費を予算計上しなければいいだけです。
しかしです、ここは区分所有者居住型マンションですから、同じ構成員が関係しています。
つまり、管理組合と町内会をばっさり分離できるかどうかが難しいところです。
子ども会、地域コミュニティ、一人一人の思い入れなど、知り得ない事情があり、
慣例という壁があります。
後々、大きなトラブルにならないように、総会で諮るという結論に至ります。
★なぜわざわざ臨時総会?
Q:P管理組合の決算は一般的な3月末です。
通常総会は新会計年度開始後2ヶ月以内ですから、毎年5月に開催しています。
P管理組合の副理事長が町内会の組長を兼任する慣例から、
毎年2月に町内会組長を届け出なくてはならないのです。
つまり、1月には新理事(暫定)を選任し、
役職(暫定副理事長)を前もって決めなくてはならないのです。
以上の理由があるので、5月開催の通常総会までは待てず、臨時総会となったわけです。
★総会議案書の内容は?
Q:これも悩みました。
結果、以下の2点です(抜粋)
来期事業計画案に町内会活動を盛り込まないものとする。
来期予算案に町内会費を計上しないものとする。
マンション管理士として、判断が難しいところは、
防犯・防災=町内会の役割
防犯・防災=管理組合の業務
という「かぶり」の基準。
専門家によって、捉え方は様々です。
この「かぶり」を押さえた上で、
それぞれの管理組合に見合ったやり方をアドバイスするのが適切だと思います。
※さらに具体的な情報、ここには書けない体験談などをお届けします!
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